核密約で日本の安全が守られた? 〜安倍の発言。拉致問題は…??

とっくの昔にアメリカが核密約を認めている中、歴代の首相が国民を騙していたことが明確になりました。
これも政権交代の威力ですが、民主にはこの調子で政党J政権下の悪行を暴露してもらいたいものです。(だからこそ旧体制の既得権益集団が、あの手この手で民主を潰そうとしているわけです)



http://mainichi.jp/select/seiji/news/20100310k0000m040103000c.html
日米密約:暴かれた国のうそ 歴代外相、弁明に終始

06年に密約の存在を証言した吉野氏は「米国が文書を開示したのだから、交渉の経緯も含めもっと早く公表すべきだった。そうでないと真相が後世に伝わらない」と語った。「核持ち込み」の密約文書を引き継いだことを昨年明らかにした村田良平・元外務事務次官(80)は「政府が国民をずっとだましてきた。こんなばかばかしい話でコメントすることはない」と話した。


元首相の安倍もインタビューに答え、「何によって日本の安全が守られてきたのかを…」などと語っていましたが、この人は拉致問題に熱心に取り組んでいたのではなかったでしょうか。
もし密約まで存在した日米安保が北にとって脅威となっていたならば、「日本の背後にはアメリカがいる、そして核密約もある、迂闊に手を出せない」となり、拉致も起きなかったはずです。
ですが実際には日本の安全は守られず、多くの拉致被害者が出ています。


【「核密約で日本の安全は守られた」とする安倍元首相。しかしながら、拉致問題では多数の被害者が出ており、必ずしも核密約で日本の安全が守られたとは言えない】

(朝日3月10日朝刊)


また、核密約があったことで戦争に巻き込まれなかったかどうかは、分からないことです。
冷戦期に、どの国も戦争に巻き込まれたというわけではありませんので。


大体、核密約が抑止になったかどうかは疑わしく、片方のアメリカが核密約を認めていたにも関わらず日本が隠していて完全に否定していた為に曖昧な状態であったわけでして、密約では抑止にはなりません。
密約などではなく大々的に公開してこそ、初めて抑止の効果が生まれます。
密約で日本の安全が守られてきたとは、とても言えるものではありません。


この密約問題では文書の破棄も問題とされましたが、貴重な資料が官僚により闇に葬られた現状では、「後世の歴史家が判断すべき」などとうそぶいている歴代首相の言葉も非常に虚しいものです。

http://mainichi.jp/select/seiji/etc/20100309/pdf/02.pdf
いわゆる「密約」問題に関する有識者委員会報告書

【文書の破棄に関して懸念を表明する報告書。証拠隠滅で貴重な歴史的資料は失われ、何より外交関係の書類の破棄は外交的にも問題である】



「共犯」の同盟史―日米密約と自民党政権

「共犯」の同盟史―日米密約と自民党政権

沖縄密約―「情報犯罪」と日米同盟 (岩波新書)

沖縄密約―「情報犯罪」と日米同盟 (岩波新書)