55年体制復権派の逆襲 〜日本人の心に沁みついている「お上」意識が民主主義の後退を招く

小沢・検察問題が一段落しましたが、結局は過去記事に書いてあるように、『確かに、政界や専門家の間にも、特捜部が今回、規正法違反(虚偽記載)でこれほど厳しい措置を取ったことを疑問視する声はある』というところに戻ってきました。


このことは、規正法違反(虚偽記載)なんかでいちいち強制捜査していれば、議員が根こそぎ引っ掛かってしまうということを意味していまして、石川は「逮捕され損」ということになります。


根こそぎ引っ掛かってしまうような案件の著手は、検察が胸先三寸で対象者を決めることになります。
その矛先が昨年に続いて異例な形で小沢に向いたのですから、検察は「小沢憎し」ありきだという論評の説得力は増してきます。


過去記事より

時事でも、『確かに、政界や専門家の間にも、特捜部が今回、規正法違反(虚偽記載)でこれほど厳しい措置を取ったことを疑問視する声はある』とされています。

http://www.jiji.com/jc/c?g=pol_date4



民主は甚大な風評被害を受けましたが、小沢が壊そうとしているという"「官僚支配」と日本人の心に沁みついている「お上」意識"がまだ壊れていませんから、そこがネックとなって名誉回復が遅れています。


イラク大量破壊兵器があるとでっち上げて行われた戦争を仕掛けたアメリカでさえ、例えば911テロが国の陰謀だという映画が人気となったり、JFK暗殺に関する国の説明を納得しない世論が多かったりと、お上や役人を疑ってかかる姿勢は国民に根づいています。


ところが日本では、やっと政権交代が起きたばかりの民主主義の初期状態でして、お上を無条件に信じたり、配られる新聞やNHKニュースなどの言わば「大本営発表」を受け身に受け取り、疑うことを知らない方々が多いのが実態です。


そのような状況では、権力のある検察官僚などの官僚が有利となります。
リークでの世論操作が可能だからです。


ネットや雑誌は、自分から動いて情報を仕入れなければなりませんが、民主主義は「大本営発表」のようなものから与えられるものではありません。
民主主義を根付かせて"日本人の心に沁みついている「お上」意識"を排除するため、ひとりひとりの行動により「大本営発表」では伝えられていない情報を伝播させる努力がより一層必要になってきたのではないでしょうか。



過去記事より

http://opinion.infoseek.co.jp/article/728/2

キバをむいた検察の反革命クーデター(2)

2010年01月20日


>小沢が壊したいのは、「官僚支配」と日本人の心に沁みついている「お上」意識である。


(文中敬称略)