評判の悪い後期高齢者医療制度も小泉の置き土産


年配の方であれば、大抵が憤慨されています。
選挙戦としては地味なテーマですが、後期高齢者医療制度の問題です。


その名称が御年寄りの方々を敬う感覚に欠けている、弱者いじめの政策だ、勝手に年金から天引きされ始めたコレは一体何なんだ…。


解散から選挙まで40日もある長期戦に仕立てた唯一の目的、「麻生政権への悪評をコロリと忘れさせる」という作戦が、年配の方々に通用するでしょうか。


元来、御年寄りの方々は政党J支持が多かったのですが、「アルツハイマーの人でも分かる」「高齢者は働くしか能がない」など、小泉の置き土産に麻生が輪をかけたような発言により、どうやら政党J自らが票田を崩しにかかっているようでありまして、御年寄りの方々の怒りは収まりそうにありません。


http://www.news.janjan.jp/living/0804/0804044214/1.php
>いわゆる「小泉改革」の中でも特徴的に「改悪」された制度だと思う。その政策の多くが「弱者切り捨て」であった。そんな小泉氏がなぜ人気が高かったのか、私には分からない



後期高齢者医療制度の問題もそうですが、最近、小泉改革の弊害がよく取り上げられます。
小泉はマスコミが持ち上げすぎだったのではないでしょうか。


アメリカではよく大統領に厳しい質問を浴びせたり致しますが、それが日本のマスコミにはほとんどありません。
小泉のときなどは、記者が取り巻きのように歓談しているような有り様でして、論点のスリカエについていける記者がいませんでした。


論点のスリカエとは、「自衛隊の活動する地域が非戦闘地域だ!」などの詭弁です。
その場所に攻め込む勢力がいれば戦闘地域になるはずですが、小泉の場合、言いっぱなしでした。
「公約を守らなくても大したことではない」など、そんな発言は例えばもうろう会見などとは別の意味で内容がひどいものなのですが、マスコミはあまり追及しませんでした。


今回の選挙も、東京12区や兵庫8区など公明の大物と刺客の対決が見どころである選挙区もあるのに、マスコミはほとんどスルー。
小選挙区の候補者について公明が比例との重複をしませんでしたから、ゾンビみたいに蘇ることはなく、いわゆる「アンチ」は盛り上がっているはずなのにです。


また、「財源なしの政策で国を借金まみれにした与党」と野党を同列に扱うなどもってのほかでありまして、与党側は完全にマイナスからのスタート、ペナルティを与えることでやっと野党と中立・公正になるはずなのですが、マスコミが財源で質問攻めにするのはいつも民主。
政党Jに対し、「政策に財源がないから財政赤字が膨らみまくっているのに、野党の批判はできないじゃないですか」というような正論のひとつも出てきません。
どこまでも与党寄りの偏向報道ばかりです。


マスコミには、過去の失政を含んだ上での中立・公正な報道を心がけて欲しいと思います。

(文中敬称略)