普天間基地問題「日本に駐留するからといって、軍事的抑止力になる部隊ではない」

普天間基地問題についての引用集です。


どうもアメリカ軍というと、抑止力に直結すると考える方も多いようですが、必ずしもそうではないようでして、例えば、『海兵隊の任務は有事の際の自国民の保護である』というようなことです。


自国民とは当然、日本人を指してはいません。
有事の際の、アメリカにとっての自国民保護・救出が最優先です。
もちろん、各国政府がそれぞれの国の自国民を保護するのは当たり前ですが、それは抑止力とは関係のない話です。

http://ryukyushimpo.jp/news/storyid-155766-storytopic-1.html
普天間」県外移設案提言 田岡俊次氏に聞く 佐世保一体で効果
2010年1月17日


普天間移設の現行案は。
 「名護市辺野古での環境影響評価には、3年後に沖縄配備予定の垂直離着陸輸送機MV22オスプレイの騒音データを入れていない。エンジン出力が現在普天間にあるCH46ヘリの4・4倍(6150馬力が2基)で騒音が大きい。鳩山首相辺野古でない地域を探すのは現実的判断だ」
 「防衛省は、歩兵部隊とヘリ部隊が一緒にいる必要があると米軍に言われ、県内移設を進めたが、その説明は大事な点を隠している。もう一つ、米軍佐世保基地(長崎)の強襲揚陸艦と一体となって効果がある。揚陸艦佐世保で、歩兵とヘリが800キロも離れた沖縄に配備している現状は、消防士と消防車が離れて配置されているようなもので理想的でない」
 ―県外移設の案は。
 「揚陸艦に乗るのは第31海兵遠征部隊(MEU)だ。歩兵1個大隊約800人、ヘリ20数機、装甲車20数台、砲6門、垂直離着陸攻撃機ハリアー約6機など計2200人。海外での紛争や暴動、災害などで一時的に空港や港を確保し、在外米国人を救出する任務を持つ。これをグアムに移せば、航海だけで4日かかり救出が困難になる」
 ―大村基地の活用は。
 「揚陸艦との一体化を考えると、佐世保の南約35キロに海自大村基地がある。1200メートルの滑走路で元の長崎空港国交省管轄だが近く防衛省に移管予定で、以前から基地前面を約11万平方メートル埋め立てる拡張計画があり、環境アセスも本年度で終わる。水深3メートルほど、底は岩盤で埋め立ても容易だ。駐機場スペースとしてさらに埋め立ても可能で辺野古よりはるかに安い」

http://webdacapo.magazineworld.jp/column/19419/
普天間基地佐世保へ。田岡プランに注目。


今回の田岡さんの主張はこうだ。普天間基地問題は、まずアメリ海兵隊を理解せねばならない。海兵隊の任務は有事の際の自国民の保護である。具体的に言うと、極東地域で戦乱が起きた時、まず駆けつけて現地の自国民を保護するのである。保護には順位があって、まずアメリカ人、次にグリーンカードを持つ人、3番目に友国であるカナダ、イギリス、オーストラリア、ニュージーランドの人、4番目にその他の人。日本人はここに入る。日本に駐留するからといって、軍事的抑止力になる部隊ではないのだ。今回、その海兵隊のうち8000人がグアムに移り、残り800人が沖縄に残る計画だ。全員がグアムに行けばいいという意見もあるが、それでは海兵隊は任務を果たせない。たとえば朝鮮半島で戦乱が起きた時、ソウルの外港、仁川に急行するのに、日本からなら1日、3500キロも離れたグアムからだと4日もかかる。よって、グアムへの完全移転(=国外移転)はありえない。

現在、海兵隊は、長崎県佐世保に4隻の揚陸艦を持ち、ヘリコプター20数機、装甲車20数輌など、装備と人員を普天間に置く。出動命令が下ると、揚陸艦普天間に行き、装備と人員を積み込んでから目的地に向かう。船と装備、人員が離れているのはもちろん効率悪いが、これは本土に米軍基地を増やしたくないという世論との妥協の産物である。田岡さんの提案は、海兵隊普天間から佐世保周辺への移転である。佐世保の南35キロには海上自衛隊大村航空基地があり、ここに辺野古に行くはずのヘリ部隊を移す。滑走路は1200メートルでちょっと短いが、すでに埋め立ての予算もついていて延長も可能。隣にはかつて密航者を入れた大村収容所があり、ここに兵舎も建てられる。また、佐世保基地の近くに、南西諸島防衛を担う陸上自衛隊西部方面総監部の部隊がある。これをキャンプ・シュワブと基地交換して、海兵隊の歩兵部隊を駐屯させる。そうすれば、海兵隊自衛隊ともに任務に適した配置となるという。

http://www.aera-net.jp/magazine/soul/091027_001231.html
2009年10月27日
米国が提案した嘉手納への統合/利権がらみで拒否


辺野古の新基地建設が進まないのに苛立った米国は2005年2月、嘉手納への統合案を提示してきた。嘉手納に海兵隊のヘリ部隊を移すが将来、有事の際に多数が飛来する場合には普天間を再び使わせてほしい、との趣旨だった。米空軍は前回同様、航空管制の困難などを主張して抵抗したが、当時のラムズフェルド国防長官は世界各地で強引な基地整理、再編を進めており、嘉手納の空軍機の常駐態勢も見直される状況だったから、日本側がこの案に飛びついて尽力していれば、普天間の危険、騒音などの問題は半ば解決していたのでは、と思われる。

だが、日本側は、嘉手納周辺の自治体の反発が予測され、普天間周辺でも基地が完全閉鎖にならないことに不満が残るとして、米側の提案に乗らなかった。当時沖縄の建設業界は新基地建設に膨大な資金が投入されると期待し、どの工法が地元企業に得かを公然と論じていた。政治・行政も沖縄懐柔のため利権配分を考えていたから、金のかからない嘉手納統合案は不都合だった。絶好球を見逃したツケがいま新政権に回ってきた形だ。

http://easyresistance.blog.ocn.ne.jp/blog/2009/10/post_1a05.html
2009/10/28
普天間決着を急かすアメリカの真意


辺野古へ移転する案が出たのは他でもない、新規に造成施設するならかなりの規模の公共事業です、ゼネコンの利権のために自民党族議員が暗躍して辺野古に決めたというのが現実の話のようです。
普天間は周知の通り危機が切迫していますので早期の移転が望まれるところです、嘉手納への統合をアメリカ側から発案されたこともあったそうですが、その時は日本側からこれを断っていました、理由は前述の「利権」です。