「仕方なく解散」〜3年連続の首相降ろし騒動で政権担当能力不安度MAXに〜

さて、解散時には各々が好き勝手に「○○解散」と名付けて解説をするのが恒例となっています。
当ブログでは、首相の座を降ろされる前に解散を予約して先手を打ち、本当はまだ続けていたいのに仕方なく解散せざるを得なくなったことから、「仕方なく解散」としてみました。


それにしても、先週の首相降ろし騒動は何だったのでしょうか…?
不信任案を否決したことから、露骨な首相降ろしは起きないと思っていたのですが、麻生に対する不信任は政党J内で噴出したようです。
しかし、そんなことをするなら、最初から不信任に賛成して総辞職を求めるのが筋だったのではないかと思います。
不信任が可決しても解散が決定するわけではなく、総辞職の道もあるのですから。


安倍降ろし、福田降ろしに続いて、この騒動は3年連続です。
安倍降ろしは参院選敗北で発生(実際の辞任は体調や脱税疑惑と言われています)、福田降ろしは「このままでは選挙に勝てない」との理由から、専門家の方によれば公明が法案成立に難色を示して辞任に至りました。


そこで、コイツなら勝てる!と「選挙の顔」として選ばれたのが麻生でして、選出後すぐに国会冒頭解散をするはずだったことは首相自身が月刊誌で書いています。
何故予定通りの国会冒頭解散にならなかったのかが不明なのですが、アメリカ発のサブプライムローン問題が原因とも言われています。


ところが当の金融問題震源地のアメリカは11月まで大統領選をやっていまして、特に何も問題はなかったようです。
完全な政治的空白はあり得ず、選挙中でも政治は動くからです。


その後一年近く選挙は延期されたことになりますが、麻生で選挙をやらなければ、一番浮かばれなかったのは福田だったのではないでしょうか…。


ところで、よく百年に一度の危機と言われますが、それだと現状が1929年の世界恐慌以上の危機であることになります。
どうも百年に一度の危機とは、マスコミ受けしそうな言葉なだけの気がします。


(文中敬称略)